新規の福祉用具貸与65品目について、2026年10月からの平均価格・上限価格を公表―厚労省

厚生労働省は4月10日に、介護保険における本年(2026年)10月からの福祉用具貸与(新規65品目)の「全国平均貸与価格」および「上限価格」を公表しました(厚労省のサイトはこちら(エクセルファイル「福祉用具の全国平均貸与価格及び貸与価格の上限一覧(令和8年10月-)をダウンロードできる」)。

上限価格を超える貸与価格での貸与、介護保険対象外になる点に留意を

公的介護保険サービスの1つに「福祉用具貸与」があります。▼車いす(付属品含む)▼特殊寝台(ベッド、付属品含む)▼床ずれ防止用具▼体位変換器▼手すり▼スロープ▼歩行器▼歩行補助つえ▼認知症老人徘徊感知機器▼移動用リフト(つり具の部分を除く)▼自動排泄処理装置—の貸与費用の一部を保険給付するもので、いわゆる「在宅限界」を高める(要介護度が重くなっても住み慣れた自宅等での生活を継続できる)重要な役割があります。

従前、福祉用具貸与の価格は「事業所の裁量による価格」、つまり「言い値」となっていたため、同じ製品であっても貸与価格に大きなバラつきがあり、一部事業者では非常に高額な貸与価格を設定していることが問題視されていました。

そこで2018年度の介護報酬改定で、(1)全国における平均的な貸与価格を公表し、福祉用具専門員に対し「利用者に説明する」ことを義務付ける(2)貸与価格の上限を設定する(上限を超過する貸与価格を設定した事業所者について、当該製品は保険給付を行わない)—という2点の見直しが行われました。

さらに、2021年度の前回介護報酬改定では「上限価格を、他の介護報酬と同様に3年に一度改定する」こととなっています。

こうした見直しにより、福祉用具専門員には、利用者への▼当該製品の貸与価格▼同一製品の全国平均貸与価格▼当該製品の特徴▼同一の機能を持つ他製品の情報―の情報提供義務が課されており(2018年10月から)、また価格設定の適正性確保が図られており、利用者・家族が専門家(福祉用具専門員)の助言を踏まえて「適切に福祉用具選択ができる」環境が整えられてきています。


今般、本年(2026年)10月からの福祉用具貸与(新規65品目)の「全国平均貸与価格」および「上限価格」が公表されました。

新規製品を眺めてみると、例えば▼特殊寝台(ベッド)である「Emi笑(エミ)2M+電動ヘッドレスト付、スタンダード樹脂木目ダークボード、83cm幅」:平均価格7824円、上限価格8540円▼特殊寝台(ベッド)である「楽匠プラス2M/OP受・キャメル/ボード・多機能Mグリーン」:平均価格7038円、上限価格8720円▼特殊寝台(ベッド)である「RaKuDa Wポケット2M 固定脚」:平均価格6523円、上限価格:6840円▼移動用リフトで—などとなっています。

福祉用具専門相談員におかれては、製品の特徴・価格にとどまらず、利用者の適切な選択に資するために「全国平均貸与価格」を利用者に説明しなければならない点に、福祉用具貸与事業者においては、上限価格を超える価格で貸与を行った場合、介護報酬の「福祉用具貸与費」は算定できなくなる点などに留意が必要です